チーズというとヨーロッパのイメージが強いですが、チーズの発祥はメソポタミアで、中央アジアでの乳製品の歴史は古いです。
中国の黄河文明では乳製品文化が定着しませんでしたが、チベットやモンゴルでは今に至るまで乳製品文化が根付いており、チベットに隣接する雲南省では、古くから農家レベルで、「乳扇」や「乳餅」などのチーズが造られてきました。
【乳扇】
雲南省、大理では乳扇と呼ばれる薄黄色のチーズが路上で売られています。この乳扇は大理に住む少数民族ペー族固有のカッテージチーズで、乳(大半が牛)をパパイヤの酵素などで凝固し、2本の竹箸でカードを絡め取り、薄く引き伸ばし、その後約半日天日乾燥させることで作られるそうです。蜜をつけたものを軽くあぶったり、揚げたものを砂糖につけて食べたり、スナック感覚で楽しみます。
【乳餅】
乳扇を作る過程で、カードを布に包み上下を板で挟んで重石を置き、水分を流出させたものが乳餅となります。
乳餅は大きな豆腐状をしており、4~5mmの厚さに薄く切り、ハムを挟み軽く焼いたものが街角でも売られています。
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